たまの仕事帰りのお一人様。とくにボルダリングとかの趣味はないので、たいてい映画鑑賞。それも、その時のそこでやっているレイトショー(割安)を見ることにしている。
偶然性を採用。
そうすると、自分の趣味嗜好に左右されず、予想外のものを見ることになる。
今回は、三谷幸喜作品「記憶にございません!」総理大臣が記憶を失い、悪徳政治家から前任政治家になるというストーリー。正直、三谷作品はほとんど見たことがなかった。あまり、合わない気がしてたんで。いい機会なので見てみた。
結果的には見てよかった。こういうスタイルね!というのがわかったから。
やはり喜劇を得意とする三谷作品。そう簡単に笑ってたまるかと思っていたが、二箇所だけ吹き出してしまった。ブッてなったよ。負けを認めざるを得ない。ほんとうにくだらないシーンだっただけに余計に…悔しい。
この映画で際立っていたのは、主演の中井貴一。それと草刈正雄の安定感も半端ない。個人的には、小池栄子が好きなので出ていてよかった。
ストーリー的には、政権批判とも捉えかねない微妙なラインをうまくかい潜って、コメディーに昇華している。なかなか、並の監督にはできないだろうねぇ。この映画を正面切って批判できないもんね、ちょっとバカバカしくて。
とはいえ、もっと感動的な要素が欲しかったので消化不良。なぜか最近、池井戸潤の「民王」を読んだりして、総理大臣の人格が変わるストーリーものが重なっている。この記憶にございません!も、民王も自分的にはストーリー展開でもうひとひねりあった。
そして、今読もうとしているのが、中山七里の「総理にされた男」である。
特に意識してないが、同じようなテーマの本と映画が重なっている。さて、この本は面白いだろうか。期待したい。