中島らもの動画を最近見た。中島らものアルコール格闘記というドキュメンタリーだ。

たしか昔姉が好きだったような気がする。中島らもの人生相談かなんかの本。
それを軽く読んでた記憶があるが、がっつり読んだのは、もっと後。
20代後半からかな。
そこから、「僕に踏まれた町と僕が踏まれた町」などのエッセイを読みまくった記憶。
あと、「ガダラの豚」とかの小説も面白かった。

作家としてとても才能のある人だが、アルコール中毒、ドラッグときて、最終的に階段から転落して死んでしまった。
なかなか、波乱の人生である。荒々しい人かと思いきや、動画でも分かる通り、ゆったりと話す人。
考えながらも、とてもシンプルな真理を言う。

中で、ドラッグなどについて言及している。専門家が、なぜ人はドラッグに走るのか、とかいろいろと難しく分析するのだが、やる方からすれば、ただ「気持ちいいから」なんですよとゆったりと明かす。

馬鹿にするでもなく、挑発するでもないその語り口が妙に的を得ていた。

理論ではなく、人間は気持ちいことを求める。気持ちいいことは幸せだからだ。
そういう、当たり前だが、倫理観や社会性を身につける過程で人が隠してしまっていることを、パーッと言ってくれるから中島らもは痛快な人だったのだ。

この人の生き方は壮絶だが、中にもつ優しさはすごい。偽善ではないむき出しの優しというのかなぁ。
動画をみてるとその一端がわかる。