最近の子育て本は、とにかく叱らずに、自分で考えさせて自尊心を育てるというのが一種の流行りである。
叱るというか、激しく怒るのの何が悪いかって言うと、恐怖を植え付けてしまうからである。
うちの子供も怒られたあと、不思議とその怒られた内容は覚えていない。
忽然と消え失せる怒られた内容。

何をして怒られたかという部分が、怒られる恐怖ですっかり抜け落ちてしまうのだ。
この恐怖が続くと、怒られないために子供は行動するようになる。
そうすると一見子供はいい子になったように見えるが、うちに秘めたマグマはどんどん貯まる。
思春期を境に暴走する可能性がある。

基本怒られることってのは、子供のやりたいことである。
欲望をそのまま表現すると、たいてい親にとっては、ちょっと迷惑な事柄になる。

風呂場で妻の高級シャンプーをドバドバだして、ビオレボディソープと混ぜて調合し、さらにそれを風呂の中にぶちまける…とか。

トイレで紙をいろいろなところに巻きつけて、それを手刀で切って丸めて尻をふく。
紙の量の割に丸まってるので、糞が手についたり…。

お手伝いと称する嫌がらせ…、飲み物を床にぶちまけるなんて可愛い方だ…。
まぁ、いろいろやるよね。

かの有名なジェフ・ベゾスの母親は、こういうことをするベゾスをやりたい放題させていたらしい。
そう、やりたいことを押さえつけずにさせる、これが子育ての最近の極意であり、とっても難しい部分である。

日々、我慢してやらせようとしているが、妻も俺も許容量がお猪口くらいなので、すぐに爆発してしまう。
もっと、海のように広い心をもてまいかと日々奮闘中である。