先日映画にいったのだが、そういえばポップコーンが販売中止になっていた。
そんな折、映画館のポップコーン業者の記事を見た。息子と娘は映画といえば、ポップなコーンを食べるのが当然と考えていたので映画館では、少々駄々をこねられた。しかし、このご時世である。

ポップコーンを食べるとなると、1マスクを外す→2口に放り込む→3指についた塩分をなめ回す という作業が必要になる。とくに、3が問題なのでは、と個人的には思っている。しかし、ポップコーンは指をなめくるまでが1セットなので、やはり映画館という空間では厳しいのだろう。

鬼滅の刃の空前のヒットに映画業界が盛り上がっているが、その業界にはポップコーン業者もいるだろう。突然締め出しを食らった形であるが、どこのアミューズメントも客数が激減している中でほかに売り上げを求めるのも厳しい。かなり、つらい立場に追いやられているのである。

関連ニュースのコメント欄などをみると、旧態依然の体制で、映画館に依存しきっていたから悪いのだという厳しい意見が目立つ。

なかには、帰りのお土産としてキャラクターの印刷されたポップコーンを作れなどと、偉そうにちょっとしたアイデアを披露してくる人も…。いや、買わねぇよ。あんな原価鬼越えのくそ高い菓子。映画見ながらだから許してるんだって…。

若いころ、、富士山になんの準備もなく上ったことがある。
前日、焼き肉を食べていて、年上の知人がノリで言いだし、行くか早朝からと…。
夏の終わりである。軽装で登ったらどんどん寒くなっていった。もちろん、弁当も用意なし。

8合目あたりの山小屋にたどり着いたときには、飢餓状態。メニューにあった焼き肉弁当に飛びついた。出てきたのは、ペラッペラのハムより薄い焼き肉。ここまでスライスする技術を他に生かせといいたかった。

これで、¥1500也。
地の利を生かしたビジネスというのは、こういうものである。だからポップコーン業者は、映画館という地の利を獲得した時点で、ビジネスとしてはすでに大成功であった。なにも責められるいわれはないわな。

そんなことを考えていたら、厳しい業者はいくらでもある。飛行機の機内食を提供している業者だって、どうなる?このコロナ禍では、目立つ産業ばかりフォーカスされるが、それを支えている隅のほうにある産業もそれ以上に苦しんでいるんだろう。

そういった産業を応援してあげたいとは思うものの、街中であの値段のポップコーンは食べられないなぁ。そもそも体に悪いしねぇ。