中華料理を極めたいと思っている。そこで、かつて買った中華料理の本がウー・ウェンさんの本である。その界隈ではちょっとした有名人なのではないだろうか?そこそこ売れている。

いくつか作ったが青椒肉絲がかなりうまくできて以来、師と仰いでいる。
しかしながら、この中華料理の本はそこそこ本格的な辛みを要するので、子供の受けが悪い。大人は美味しくいただけるが、中華特有の唐辛子の辛みなどを容赦なく使うため、まだ子供には早いかもしれない。

そんなこんなで、最近購入したのが、ウー・ウェンさんの「北京小麦粉料理」である。
ウー・ウェンの北京小麦粉料理
ウー ウェン
高橋書店
2001-11-30

小麦粉をつかった数々の中華料理を、自分で作ってしまうというものである。シュウマイや小籠包、餃子など子供でもいけそうではないか。

というとこで早速一人の時に、最初のページのおそらく基本である、ゆで餃子を作ってみた。悪いけどこの料理本は、ガチンコである。小麦粉の粉に水を混ぜるところから始まる。昨今の時短料理やずぼら飯に真っ向から勝負を挑む、ウー・ウェンさんの料理本。結論からいうと一時間半もかけて失敗した…。

こちらのゆで餃子、40個が初期設定である。つまり、粉をこねて皮をつくりその皮を40枚麺棒で伸ばし、餡を入れて、40個餃子を作るのである。手作業のオンパレード。

これを本通り作っていると、誰もが途中で誘惑にかられるだろう。俺は、やってしまった。十枚皮を作って餡をいれて、あと30個…。いやこれはあれだ、ジャンボ餃子にしてしまおうと…。切り分けていた皮を合体させて、巨大餃子へ舵を切ったのが失敗の始まり。
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こんもりとデカい。

一応皮を使い切って、できた!と思い、一気に強火で茹でる。
5分後に出来上がる茹で餃子。そう、餃子は茹でると膨らむのだ。ジャンボ餃子は、皮が膨らんで異様に皮がぶあつい餃子になってしまった。
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ふつうのはこんな感じ

ジャンボを実食。
中身に舌が届くころには、皮でおなかいっぱいである。小さい普通サイズのはまずまずの美味しさであった。

とはいえ、一時間半の労力に見合った感動はなかった。
とりあえず茹で餃子は今回でお開きである。また気力が戻ったら、小籠包などにチャレンジしたい。

ガチンコで料理を作ると大変疲弊する。ウー・ウェンさんの料理本は、甘くないのである。しかし、音楽だってなんだってそうである。下積みがあって、上達がある。昨今のすぐできる料理などは、ちょっと邪道である。

粉からつくると、小麦粉は水を加えると粘度が増し、塊になるという小麦粉の基本がわかる。
しかしながら、一番わかったのは、ラーメン屋で出しているジャンボ餃子の凄さである。よく皮をうすく、中身をタップリと作れるなぁと。
苦労をすると、それを成しえている人や物への見方が変わる。いやぁ、いい経験をした。でも、餃子はもういいや。