BBCのドキュメンタリーや元・ジャニーズジュニアなどがにわかに出てきて、ジャニー喜多川の性虐待を告発している。オリラジの中田敦彦のYOUTUBEはあまり興味はなかったが、ジャニーズの性被害を扱ったものだけは見てしまった。これは、すでにジャーナリズムだという意見もあったが、お笑い芸人らしからぬ真剣な内容で、なかなか見応えがあった。

嫌がられるものを知らしめるのが報道であり、それ以外はすべて広報だという感じの名言があった。
それを借りれば、今ジャニーズネタを報道している人や出版社はまさにジャーナリズムであろう。
こういうネタをもって、その本質や姿勢がわかる。利害関係が加わるだけで、口をつぐんでしまう人や組織が多い。日本は、ジャーナリズムに関してまったく進んでないんだろうということがわかってしまう。

とはいえ、ジャニーズといえば国民的なタレントを多くそろえている。今もって、活躍している彼らがすべて性被害をうけているのか!?
否定したくなる気持ちが俺にもある。いやいや、と。

25年くらい前、俺が着ぐるみのバイトをしたときに知り合った、MC業の女性がジャニーズ事務所のタレントはすべてヤラれているといっていた。
現場を知っている人から飛び出したその話は、妙に信ぴょう性があり、常に頭のはしにあった。

今回印象的だったのが、グルーミングという言葉である。
ペットに使う用語のようなコレ。このグルーミングが、ジャニーさんは神がかり的にうまかったのだ。
性虐待をされるのが子供の場合、このグルーミングはより効果的である。

路上で突然襲われるのではない。
親以上の信頼感と絆を構築したあとに、ここぞとばかりにマッサージから性加害が始まる。

こうされると、子供は抵抗できないばかりか、されたことを容易に犯罪行為と結びつけることができない。
なにか、自分に必要なことをやってくれたのではないか?くらい思ってしまうのだ。

ジャニーズタレントはよく、ジャニーさんのことを楽しそうに話していた。あれは、本気であろう。
かつて性的な搾取をされてデビューしている人たちでも、はやりジャニーさんを本気で好きなんである。
YOU~しちゃいなよ。という有名な文言。この親愛感こそがグルーミングなんだなと妙に納得がいった。

世界や日本でも、キリスト教の神父の性虐待が問題になっている。
これに関しては、本人が努力せずに、神父や牧師というだけでグルーミングが完了しているのだ。
虐待つまりハラスメントというのは、常に受けたほうがそう捉えなければ成立しないものだ。
グルーミングが完成された中で、これが性虐待だと認めるのは難易度が高いだろう。

とりわけ、元ジャニーズで告発しているカウアン氏などの人たち。
普通に生きていればかなりのイケメンなので人生はバラ色と思うが、よくこういった告発に踏み切ったなぁと思う。
これからこの問題がどうなっていくか、興味深く見守っている。