最近は散歩はしてないが、3年前くらいはよく仕事の合間に散歩をしていた。
ほとんどデスクから動かないので、健康のためとリフレッシュのために歩いていた。

少し人通りが少なく自然が多いある場所を、約20分ほど歩いていた。
途中で、変なおっさんがいることに気づくのにさほど時間はかからなかった。
小さい子供のような身長だが、髭を蓄えたおっさんである。

道端のシケモクを広いながら歩いていて、ぎりぎり吸えるか吸えないかの煙草をくゆらす。
接近してもこちらを見るでもなく。だが、次の瞬間コラーっとふざけんな―と叫ぶ…。
いや、俺に向かってではなく誰に向かってか知らんが。

最初はビビったが、よく見るようになったらあぁ、またいたな程度に思っていた。
そこから、コロナなどのタイミングであまり散歩に行かなくなっていた。
あのオッサンどこいったのかな?と思っていたら、
人通りの多い道で最近発見した。

なめとんのかぁっべええ。おらーー。
と相変わらず汚言をまき散らしていたが、そこは多くの人が通る道。
なんなら小学生とかも通る道。
あっという間に、俺にとってお馴染みのおっさんが、みなの恐怖の対象になっていた。

自然の中でみると、ホビットのようなおっさんが、
ほんとうに危害を加えそうな変質者になっているじゃないか。

自然の中で見る動物と、街中で現れる動物。いや、動物扱いしてはいけないのだが、
まったく印象が異なってしまう悲しみ。
おっさん、なんでこんなとこに出現したんだ。
というより、この数年を生き抜いて元気だったんだなあんた!という懐かしさすら
あって複雑な面持ちになった。