R太のざっくり雑記

50代おじさんです。ベトナム出張がブログの書き始め。現在は、育児や料理、英語など興味のあることをざっくり備忘録として記してます。質はともあれ、なるべく頻繁に更新します!

価値観の違い 小説へん

小説を読むのは相変わらず好きである。かぶらないように付けてきた読書記録ももう、10年以上分ある。
基本エンタメ系が好きであるが、青春系も、ハードボイルドも好きである。
とにかく、小説は他のエンタメ系と違い時間の使いかたが違う。
読み進めるのも遅いし、行きかえりの電車とか病院の待ちでとか読む場所が限定されているので、読み終わるまでだいたい2週間くらいかかる。
なので、2時間で終わる映画とかサクッと〆れるゲームとかともまた違う感覚である。

それだけに、読む本は吟味する。これから犠牲にする時間に見合うかどうか…。と。うるさい奴である。
だから、読んだ本がツマラナカッタ日には怒りがこみあげてしまう。こんな駄作書くんじゃねぇよ。
そして、amazonレビューに載せちゃったりして。。

少し前に酷評した小説が、ある有名な賞に輝いた。
うそだろ!?レビューを読むと、賛辞の嵐。有名人の推薦コメントまでついている。
こんなクソつまんねーのが、なんで!?
正直わからない。世間とのずれに戸惑うばかりである。

面白いもんで、それでもレビューを見ると低評価している人たちもいる。
どれどれとみてみると、俺と同じことを言っている!
そうそう、そうなんだよと留飲を下げた。

本は読む年代やタイミングで駄作にも名作にもなる。うん、わかってる。
でも、そんなレベルじゃないんだよ。価値観の違いといえばそれまでだけど、小説が好きなだけに悔しいおもひ。
360度どこをとってもつまんないのになぁと。

小説がつまらなかった時の怒りたるや

作品名は割愛するが、最近読んだ小説がとてつもなくつまらなかった。
しかも、この小説の評価がビックリするほど高い。著名人のおすすめの帯もあって、出版社も劇推しであることが伺われる。

なんでも50万部を突破して勢いづいているらしい。
作家は自分も結構好きな作家であるだけに、複雑な心境である。
内容がだらっだらとしていて、読むのが苦痛である。その割にクソ長い長編小説。
これを何食わぬ顔で、リリースして満足なのだろうか。書くのなんてやめちまえ!
そういう辛辣な思いが強い。amazonのレビューを見てても軒並み高評価である。
信じられなくて、嫌な気分に浸っている。いろいろな意見はあってもいいが、あまりにも偏りすぎでは?
最近は、凪良ゆうの小説が好きである。一文一文に染みわたる何か得体のしれない深みがある。
展開も素晴らしく、この小説家の登場が他のそうでもない小説家をあぶり出してしまうような気もする。そうして読書する人の、感受性のレベルがあがるのはいいことだ。

かつてファミコンで満足していた子どもがいる。しかし、いまの子は当然ファミコンでは満足できない。そのような技術革新が小説でも起こるのではと思っている。
いや、そうなるとAI小説とかになっちゃうのかな…。

それはそうと、小説がつまらないとすごい怒りが沸くんだけど、それはかける時間が多いからであろう。小説は2時間とかで読み終わらない。
へたしたら、隙間時間をかけて3週間くらいかかる時もあるくらい。

だからなんか腹立っちゃうんだろうなぁと分析した次第。

凪良ゆうの小説がいい

凪良ゆうの小説は、少し前に「流浪の月」を読んだ。なかなか良かった。

彼女は、BL(ボーイズラブ)小説界隈で10年活躍した人らしい。
まずもって、疑問だったのは、10年もその界隈で腕を振るえるものだろうか…ということ。
しかしながら、どこの分野にも特化した需給関係があるのだろう。
AVにとんでもない熟女物があるように、スカトロなんていうきわどい分野があるように。

この世に存在する製造物には、すべて需要と供給がある。
求められているから、提供するのである。
AV界隈で活躍した監督が、一般作でも華々しい実力を見せることが多いという。
つまりは、AVとは作品以前に自慰行為をサポートするものである。
そのえげつないまでの明確な目標に向かって作りこんだ作品が、一般作に生きないわけがないのである。
ある種の自分のエゴを殺して大衆に奉献するという。

それはいいとして、凪良ゆうの最新作「汝、星のごとく」を読んだ。
くそ良かった。
自分の中にある様々な感情を、その都度、喚起させられた。
面白いだけではない、なんだかわからないがすごい才能が現れた。

その後読んだ、誰か(まぁまぁ有名?)の小説がくだらなく感じるほどの小説であった。
読むものを一段上げてしまう、そんな作家である。

ちなみに、妻に紹介しているのだが、なぎら健一?えっ、柳楽優弥?とそこから話が進まない。
小説好きじゃない人に小説をすすめる難しさよ。

今年の一冊 聖なるズー

読書感想文を記録している。
今年もぼちぼち読んだが、年々冊数は減っていっている。読書も体力がいるのだろう。

それはいいとして、ここニ、三年その年読んだ本の中でベストをつけてブログに記録している。
今年もやろうかと思っていたが、師走とちょっと忙しく、あまりにも面倒くさくなってしまった。

そんな終盤で読んだ「聖なるズー」。
今年のベストワンはこいつで決まりである。
ノンフィクション大賞のこちら、前から知っていて読んでみたいなと思っていた。

しかし、図書館にはなくて、買うのもなんかなぁと考えているうちに時が過ぎ去っていった。
たまたま電子書籍で安かったので、勢いで購入。

ズーフィリアという存在の特異さたるや…。
動物と性的関係を持つ、簡単にいえばそうであるが。
普通の感覚で考えると、動物虐待が思い浮かぶだろう。犬に無理やり舐めさせたりなどは、普通の飼い主ではやらないだろうが、ちょっと興味がある人は多いだろう。
行き過ぎて家畜を犯してしまったりする人も世の中にはいると聞く。

しかし、ここで描かれているのは、そんな一方的な獣姦、などの野蛮なものではない。
心を通わせているうちに、しだいに犬が行為を迫ってくるのである。
いわば、あちらからというパターンに驚きを禁じ得ない俺がいる。

犬や馬などが人間を抱くのである、ニュアンス的には。
LGBTなどが認知をあげてきている昨今であるが、それでも人間同士である。どんなに逸脱しても、同種間であるというのは当たり前の前提である。
しかし、この本ではその当たり前が崩されるのである。

自分にそんなズーフィリアのような資質が備わっていたらどうだろうか。
とても、人にカミングアウトなんかできない。
恐ろしいほどの背徳感でどうにかなってしまうだろう。

人間を秩序立ててきた、宗教や倫理などが一気に崩壊するような危うさをもつ読書体験である。
そして、犬を飼っている自分…最近、すこし犬を見る目が変わってしまった気がするのである。

夏の読書

暑くてたまらないが、趣味が読書なので夜中寝る前とか電車の通勤中とかに相変わらずせこせこと読書をしている。最近のお気に入りはなんといっても、「犬」の小説である。

馳星周の「ソウルメイト」が良かった。
短編で、それぞれ主人公となる犬がいるのだが、最初のタイトルにその犬の絵が出てくる。ゴールデンレトリバーなどは有名なのだが、それ以外でもなんとかテリアとかロシアの犬とか(忘れた)。この時点で、グーグルでその犬種の画像を調べて、読み始める。すると、入り込み方が若干増す。

まさか自分が犬を飼って、犬の小説に感動しているなど3年前には思いもしなかったが、これも人生である。犬小説というジャンルがあるのかは知らないが、このソウルメイトの続編があるらしく、今から読むのが楽しみである。
ソウルメイト (集英社文庫)
馳 星周
集英社
2015-09-18


あとは、夏といえば恐怖小説である。

最近は、臨場感のある作りのホラー小説が増えたようである。その著者自身が巻き込まれたり、怪談収集の過程でいろいろな事実が判明したりなど。フィクションとノンフィクションが混ざり合った構成とでもいうのだろうか。

なんだかんだ、俺のホラー小説の原点は「リング」である。あれは、まじで怖かった。活字でこんなに人を怖がらせられるのか…とある種感動した記憶がある。なんだかんだ、リングと黒い家がホラー小説のベストかなぁいまのところ。

今読んでいるのは、芹沢央の「火のないところに煙は」という小説。


これも、現実と混ざり合ったなかなかの不気味さ。人間の世界は、そこかしこで毎日人が死んでいるが、そのいくつかはこういった怪異が絡んでるのでは?と思わせる。

まだ夏は盛りなので、ホラー小説4冊くらいはいっときたい。

荻窪の野方ホープと漫画喫茶

週一くらいで、息抜きのため漫画喫茶通いを続けている。映画とかバンド活動など他にもやりたい趣味はあるのだが、なんたって気楽だからね。漫画喫茶からのラーメン屋というのが定番コース。しかしながら、なかなか読み続けたい漫画に出会えていなかった。

東京リベンジャーズなども途中まで読んだが、なんだかもう一つ入り込めなくなった。中・高・大と少年マガジンを毎週買って愛読していたが、あれはその年代を刺激する漫画が多かったからであろう。少年を刺激するものに、中高年はもう一つハマれないのも仕方のないこと。

そう考えると鬼滅の刃はやっぱ凄いな…。見事にハマったし。

そんなこんなで、探していたのだが、とうとう見つけてしまった。
「マイホームヒーロー」である。娘を助けるために悪い彼氏を殺してしまう父親。そこから組織に狙われるのだが、ミステリー小説で培ったトリックで次から次へ煙にまいていくという…。漫画のようなストーリーである。あたりまえか。

これの頓智の利いたところは、主人公のさえない中年が、ながらくミステリー小説を投稿する作家志望のサラリーマンであるという点だろう。たしかに、ミステリー小説家はいかに話が破綻なく流せるかに重きをおくので、かなりトリックや犯罪関連の知識が豊富である。そして、その知識がさえない主人公に魔法を与えているのである。

6巻くらい読んだが、まったく飽きない。
きっと、娘がいるという自分の立場とも多少リンクするからだろう。漫画にしても小説にしても、その時々、自分の年齢や経験などで好みが変わる。今はこの手の少しヘビーで、家族愛の物語が好きなのだろう俺は。

毎週の満喫が楽しみになった今日この頃。そして、帰りは野方ホープにてラーメン。
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荻窪も中野同様いろいろなラーメン屋があるね。もっと探索してみよう。

2022年読書ランキング

今年は読んだ小説は32作。
それ以外はビジネス書とか読んだけど、一時は毎年60くらい小説を読んでいたので、随分ペースが落ちたな。
まぁ、そんななか今年読んでよかったベスト5である。
32作から5作って‥こんな少ない母数のランキングつけてるやついないんじゃないだろうか‥。

まずは、
1位
自転しながら公転する 山本文緒
こちら、著者が亡くなってしまったあとに読んだのだが、素晴らしかった。まだまだ、たくさんの小説を残してほしかったなあぁ。内容的には、どこにでもいる少し意志薄弱な女性が、大きく一歩踏み出す時に、同時に周りが公転していくダイナミズムがとても心地よかった一作。
自転しながら公転する
山本文緒
新潮社
2020-09-28


2位
極夜行  角幡 唯介
真っ暗闇の北極に、単独で探検する。そのヤバさがこれでもかと描写されている。前から気になっていたノンフィクション作家と著作であるが、とても面白かった。もうひとつ、この本ですごいなぁと思ったのは、ずばり犬である。ところどころで感じたのは、犬、つえぇという畏怖感である。

極夜行 (文春文庫)
角幡 唯介
文藝春秋
2021-10-06

3位
カリスマ訓練士の たった5分で犬はどんどん賢くなる  藤井 聡
上記で感じた犬つええという感覚をもちつつ、犬の糞尿大変だという感覚は普段の生活で感じている。昨年から飼い始めた愛犬であるが、しつけなどが大変である。とても育児をしながらできねぇ‥と弱音を吐きつつ、すがるように買った本書。いろいろと参考にしています。


4位
流浪の月 凪良 ゆう
こちらも以前から気になっていた作家さん。BL系の小説界隈で活躍したあと、本格的な小説界に凱旋。テーマや話の内容そのものより、ところどころででてくる表現というか、せりふ回しというか、そういったものにすっかりハマってしまった。物語にでてくるものは、特殊で異例の関係性である。または、性癖や感情であるが、その強弱はさておき、こういったものは誰の胸にも埋め込まれているなぁと確信してしまう。

流浪の月
凪良 ゆう
東京創元社
2019-08-29

5位
明日の食卓 椰月美智子
育児をしている親たちにもそれぞれグラデーションがある。子を持つ前は、気づかなかったのだが、やはり男女で子育てが大変なのは圧倒的に男児である。思春期や反抗期が早めにきてるのか?と思うことでなんとか対応しているのだが、ときにとてつもない怒りが駆け巡るときもある。その怒りが膨れ上がる描写が、とてもリアリティがあり恐ろしかった。
明日の食卓 (角川文庫)
椰月 美智子
KADOKAWA
2019-02-23



この5作であるが、犬のしつけ書以外は結構巷でも話題の本である。
やはり話題の本は面白いし、面白い本は売れるのだろう。
来年は40冊は読みたい!



白石一文の小説読んだ

「私という運命について」以来、白石一文のちょっとしたファンである。
なんだかんだで、ほぼ全部読んでいる。なんだか、読みやすいのである。マジックリアリズムというか、現実の出来事をうまくフィクションにとりいれつつ、それでいてちょっとスピリチュアルな部分もありで、とても好きである。今回読んだのは、自伝のようなものである。
君がいないと小説は書けない
一文, 白石
新潮社
2020-01-20


彼自身は作家の息子であったり、元・文芸春秋の敏腕記者であったり、直木賞受賞したりとなんというか一般人がみるとかなり羨ましい位置である。しかしながら、精神的な病気を長年抱えていたり、エライ人嫌いだったり、妻と子供と縁切りのようになっていたりして、とてもいい人生ではないと本人が言いきっている。

それでも、現在は美しい内縁の妻みたいのに恵まれたり、出版活動は頻繁だしとまぁそれでもいいじゃないのと言いたい感じである。
そんな、自分の人生を語っているのだが、その中で作家には若くしてなるもんじゃないというような文言があった。

小説が好きな自分としては若くして作家になんて羨ましいことこの上ない、と思う。
しかし、著書で、人生活動が未熟なまま小説家になどなってしまうとどういうことが起こるかということをなんとなく皮肉たっぷりに語っている。つまり、生きて起こることすべてが作家の題材になってしまうリスクである。

たしかに、何がおこったとしてもこれをネタに書いてしまおう!などと思っていたら、その事象自体に深みは生まれないだろう。それはつまり、自分の人生を神の視点というか第三者の書き手のような視点ですごすことに他ならないからである。

例えば、早朝スーパーのバイトで店長に怒られるとする。そのストレスを普通人ならどうするだろうか?そう、妄想の中で店長を裸にしてギタギタに鞭でひっぱたいて、怒りをリカバリーするのである(ほんとか?)。

しかし、作家の場合はこの事象を書いてやろうという視点がそもそもだから、この怒られて自分が悪いにもかかわらずイライラする怒りは生まれてこない。怒りを生み出さずにただ、その手前でものを書くことのなんたる未熟なことだろうか…。

わからないが、そういうことを白石一文はいっているのだろうとうなずけた。
老成すれば老成するほど物書きはいい。そんなことを勝手に解釈しながら、まだまだ俺も小説家としてデビューできる可能性があるのではないか??と自問した次第である。まったくその努力はいまのところしていないにも関わらずである。

2020年読書。私的 BEST3!

12月初旬なのだが、面倒なのでまとめてしまおう。
2020年に読んだ本の数は…。
37冊!!
昨年度が47冊だから、10冊落ちましたぁ。原因は明白。早朝バイトのせいである。もはや、本を読んでても眠くて眠くて…。

10年くらい前から読書記録をつけているが、2010年が87冊である。そのころは、結婚しているが子供がいなくて、自由時間が大量にあったのだ。よく本、とりわけ小説を読んでいた記憶がある。

年々落ちているが、まぁ、全然読まないよりもましである。

2020年に読んだ本で、3個自分的にBESTをあげておこう。
あくまで、今年読んだ本なので、2020年の新刊とかではない。中にはもちろんあるが。とりあえず、これしきの読書量だが、3点に絞るのが困難であった。読書の質はいいのではないだろうか。
しかも、「鬼滅の刃」は除外して、である。
では、以下。

3位 「三体」 劉 慈欣 
あちこちの本屋で見かけたこの本。いろいろな著名人が、帯で絶賛している。中国人作家の本など読んだことがないので、興味があったが、どうにも翻訳モノが苦手なので敬遠していた。
しかしながら、世界観がいままで読んだことのないスペクタクルであった。ネタバレであるが、テーマは、「宇宙に人の知能を超える生物がいたら…」、である。いつの時代もこのテーマで紡がれる傑作小説がある。しかし、VRという現代のテクノロジーをうまく使った本作は、間違いなく今の時代の宇宙人コンタクト小説であろう。
ちょっと、長すぎてやや中だるみしたところもあるが、そのユニークさは素晴らしかった。

三体
劉 慈欣
早川書房
2019-07-04


2位 「蜂蜜と遠雷」 恩田陸
これも、読みたいなぁと思いつつピアノ音楽の話だろ?映画にもなったけど、なんかなぁと敬遠していた。しかし、素晴らしい小説であった。
簡単に言えば、世界的なピアニストになるべく、コンクールでしのぎを削る若者たちの物語である。読書中、小説を読むという行為の不思議さを感じた。
読書とは、映像も音楽もなく静かなところ、または生活音がなるところ、また時には騒がしいところで活字を読むだけの行為である。周りからみれば、何を読んでいるかもわからない。しかし、読者の頭の中には素晴らしいピアノが鳴りわたり、人間ドラマに涙する。実際には何もないのに、読む者にこういった疑似「体験」をさせる。それが素晴らしい小説のだいご味であり、本作にはその要素がぎっしり詰まっていた。
蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫)
恩田陸
幻冬舎
2019-04-10



1位 「赤ちゃんをわが子として育てる方を求む」 石井光太
実在にあった人物をモチーフにした小説。我が子ではないこどもを実子として迎え入れる制度が、特別養子縁組である。この制度、一朝一夕でできたわけではない。
この主人公の医師、菊田昇さんの存在あってのものらしい。特筆すべきは、この方のこの行動力の原点が、母親が営んでいた花街であることである。つまり、売春宿だ。そこで見てきた遊女の苦しみ、そして、姉のように親しくしていた遊女二人の最期。
生ぬるい正義がまったく通用しない世界で生きてきた強さと哀しみが、色濃く出る前半部分が壮絶であった。ちょっと長いタイトルは、法律で養子が認められていない時代、実際に菊田医師が新聞広告にだした広告のコピーである。これがゆえに、社会的に糾弾されるのであるが、彼の行動、そして周りの人間たちが素晴らしい。
信念をもち、それを隠さず行動することで、善人がその明りを頼りに集ってくる。その人間の美しさみたいなのがまた感動を誘う。
ノンフィクション作家で有名な石井光太であるが、小説家としても図抜けていた。知らない人物を知れたという意味で、1位に輝いた次第である。



しかしながら、昨年は、育児書、今年は人物伝。
なんだか、若干堅いものが一位にくる私的傾向があるなぁ。個人的には、万城目学の「鴨川ホルモー」みたいなばかばかしいのも大好きである。

来年はもう少し読めるといいかな。

アマゾンの本のレビュー

結構前から、読書した後に感想文を個人的に書いている。
★5段階で評価したりもして。これは、もう10年以上続いている。
きっかけはシンプルである。同じ本を二度買ってしまったり、借りてきてしまったりすることが続いたからである。しかも、途中まで読んで気づくという。

これなんか、知ってる話だな?と思ったら既読だったという。映画にしても、本にしても繰り返し読みたくないタイプである。お気に入りは何度も何度も読んだり、鑑賞したりする人がいる。だが、ああいうのは自分には正直わからない。

同じ読む機会があるのなら、未知のものを読んでみたいのである。人生は有限なので、より多くの未体験なものを体験したいということである、大げさに言うと。そんなこんなで、かぶらないようにつけ始めた書評。

最初は、エクセルで管理していたが、どうせならネットに公開してみたくなったので、「ブクログ」に登録した。しばらくは、このブクログを愛用していた。それから、おなじみamazonのレビューに移行、いまに至る。amazonレビューはいろいろ言われるが、本に関しては結構真面目にレビューしている人が多い印象。

なんだかんだ気になるのが、レビュアーランキングである。
「参考になった」という「いいね」的なのがあるのだが、その数が多いとランクがあがっていく。人間は、ほとほと評価されたい生き物である。徐々に上がっていくレビュアーランキングから目が離せない。

そして、先日ついに1000位以内に。1000位以内になると、トップ1000レビュアーという称号がネット上で表記される。それを眺めてご満悦だったが、3日後急落…。あっという間に称号はく奪。勝手に、一度トップレビュアーになったら、そう簡単には落ちないと思っていただけにショッキング。1000だけど。

しかし、こんな金にもならないことに熱くさせるamazonの手法たるや。ただの無料の口コミ宣伝を嬉々としてやっているようなもんだよ。評価されたい、役に立ちたいというちょっとした人間心理をうまくついたamazonレビュー。俺みたいなやつがいっぱいいるんだろうな。
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