主に、貧困や風俗、中年男性、なかでも介護業界の中年男性などのどうにもならなさを描いている。
長くそっち方面の取材をしているからか、洞察は的確である。
こうなった原因を批判しているが、一方解決策などは思い浮かばず、これはもうだめだ…みたいなので〆てしまう。
ここらへんの投げやりさもいい。
とにかく、一人ひとりにスポットを当てた文章は明快で、転落する過程も分かりやすく
変な話であるが面白いのである。
自ら介護施設を運営してひどい目に遭ったらしく、介護業界を描くときの偏見たるやすごい。
でも、やはり面白いのである。
関係ないが別の本で、近親相姦をした父親を裁判で詳細に紐解く本を読んだ。
内容は興味があったが、とにかく面白くなく、10ページほどでギブになった。
かなり、資料などを駆使して詳細に描いていた。
でも、面白くないのだ。
エンタメ力。
これは本当に大事である。
いかに正しい事柄でも、つまらなければ読まない。
読まなければそれはなかったものと変わらないのである。
どんなに下世話であろうが、読ませる これはとても大事なことなのである。
SNSなどの暴露話なども、そう。
きっと目に留まるものは読ませる力があるからだ。
正しくなくてもいい。
エンタメによって惹きつけた後に、真実を少し書けばいい。
どんなに真実をかいた分厚い書よりも、99%のエンタメと1%の真実の書のほうが効果的なのである。
残念ながら、とりわけ現代の人は忙しい。
目に留まらないものは、なかったのと同じなのである。
そういう意味では、この中村さんはすごいなぁといつも思っている。
だいたい同じような文体で調子ではあるのだが、面白いのである。










